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地盤と建物の固有周期

地盤の固有周期

たとえば、振り子の重りを手に持って左端から離したとき、振り子が左端から右端へ行って、再び左端に戻ってくる時間を固有周期といいます。

1秒間に同じ状態が繰り返される回数が振動数で、繰り返しの時間、つまり周期が0・5秒であれば、振動数または周波数は2であり、2Hzという単位で呼びます。

同じ地盤でも場所によって特定の周期で揺れます。これを地盤の固有(卓越)周期といいます。

地層の厚さが同じ場合、軟弱な地層ほど振動の周期は長くなり、同じ軟弱な地層の場合では、層の厚さがあるほうが周期は長くなります。

ある地点で固有の周期の揺れが最も大きくなることから、これをその地盤の卓越周期と呼んでいます。

建物の固有周期と共振

大型ダンプなどが家の前を通ると地面が揺れますよね。地面が硬いところではガタガタと早く揺れ、軟らかいところではゆったりと揺れます。

地盤の硬さにより振動の周期(揺れ)が変わるので、揺れ方が違ってくるわけです。

建物は地盤から伝わる振動をもろに受けて揺れますが、さらに建物自体のもつ固有周期が加わると、より大きな揺れとなります。

建物には、地盤と同じように固有の周期があります。すべての建物は材料の密度や全体の重量などによって、それぞれが揺れる周期をもっています。

これを建物の固有周期といいます。

建物の固有周期が地盤の固有周期に近づいたり、同じ秒数になって重なると、建物の揺れが加速され、より大きく揺れるようになります。これを共振と呼びます。

身近な例では、たとえば、洗濯機の脱水層が回りだして回転が上がっていくと、洗濯機が激しく振動することがありますよね。これは、洗濯機の持つ固有周期と脱水層の回転の周期が近づいたため突然激しく振動したのです。

この現象を共振しているといいます。

地震時に地盤の周期が建物の周期と一致して共振した場合、揺れは激しさを増し、そして建物の強度の限界を超えたとき、ついに建物は倒壊してしまいます。

過去の例で見てみると、関東大震災時の東京では、山の手と呼ばれる関東ローム台地です。ここでは木造住宅よりも、むしろ剛構造の土蔵の多くが被害を受けました。

硬い地盤の上に建つ剛構造の土蔵が被害を受け、木造住宅の被害は少なかったのです。

つまり、地盤の卓越周期と建物の固有周期とが一致した共振現象によるもので、硬い地層のローム台地の周期と土蔵の周期が一致してしまったというわけです。

このように、地盤と建物の固有周期は地震時の耐震性に大きく関係しますので、耐震診断では測定することをお勧めします。

一般耐震診断、精密耐震診断では測定しませんが、動的耐震診断では建物・地盤の固有周期を解析します。

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