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大都市被害などに課題 改正被災者生活支援法

平成7年の阪神大震災を契機に導入された、大規模な地震や台風などの自然被害で住宅に大きな被害を受けた被災者を支援 する「被災者生活再建支援法」が昨年末に改正、施行された。これまで認められていなかった住宅再建に支援金を使えるなど、被災者の利便性が向上している。 しかし資金は潤沢とはいえず、大都市が被害を受けた場合はどうするのかなどの課題も多い。専門家からは、住宅の耐震補強などの予防措置の充実を指摘する声 もある。

同支援法は平成10年5月に制定され、16年に一部改正されている。

今回、全壊、大規模半壊の認定を受けた世帯を対象に支給上限額は改正前と同じ300万円に据え置かれたが、これまで認められていなかった住宅本体の再建費用に使えるようになった。さらに年齢や年収制限なども撤廃された。

同様の支援策をいち早く実施したのが鳥取県だった。平成12年の鳥取県西部地震の際、当時の片山善博知事(現・慶応大大学院教授)が、住宅再建にも使える 独自の被災者支援を実施した。片山教授は「当時は国から憲法違反とまでいわれた。今回の改正はむしろ遅すぎる」と政府のこれまでの姿勢を批判する。

しかし解決しなければならない課題は多い。その最大の問題が財政だ。

たとえば、政府の中央防災会議が切迫性を指摘する首都直下地震(マグニチュード7・3)が発生した場合、内閣府の試算では、この制度を使った支援額は2兆8000億円を超える。しかし、同制度の基金残高は565億円(平成19年3月)しかない。

同法の見直し議論を進める政府検討会の委員を務めた室崎益輝・消防庁消防研究センター所長は「耐震補強など被災者が行う予防措置を含めた再建支援制度にすることが重要」と指摘している。
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