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住宅寿命』後押しも 共用データベース 情報漏れ防止策必要

国と自治体、民間が建築確認関連情報を集約してつくることが決まった「建築行政共用データベース」は、都市計画図も取り込み、建物が面している狭い路地の現地調査資料を含む道路情報を地図付きで表示するという。景観保護や密集防止などの地方条例や、防火地域、容積率といった個別の建物にかかる立地規制についても簡単に把握できるようになる。

こうした業務負担軽減策のほか、福田康夫首相肝いりの「二百年住宅構想」の実現や、中古住宅市場創出も見据えているのが今回の取り組みの特徴だ。約三十年と欧米に比べ短い日本の建て替えサイクルで、大量の産業廃棄物となる住宅の寿命を延ばす上でもデータベースは役立つからだ。

二百年持つ耐久性や耐震性の確保には、構造部分の定期補強が不可欠。内装や間取り、電気配線の変更など、改修しやすさも求められる。だが、補強・改修時に必要な設計や工法、改修履歴を管理する制度は未整備だ。国交省は、これらの情報を記録する「住宅履歴書」をつくり、保管する第三者機関の設立を計画。データベースを履歴書に活用できるとみている。

また、中古物件の台帳閲覧のため遠隔地の自治体に出向く手間を省こうと、個人情報などを除き一般からデータベースにアクセスできる運用も検討。中古住宅の売買促進を後押ししたい考えだ。

しかし、間取りなどの情報が外部に漏れると犯罪に悪用される危険がある。一方、耐震強度偽装では、建築確認の構造計算書類の提出を一部省略する国の制度が悪用された。国認定ソフトによる構造計算で耐震強度が偽装され、自治体や検査機関はそれを見抜けず、被害を広げた経緯がある。

偽装を防ぐ新ソフトの開発は昨年六月からの建築確認厳格化に間に合わず、住宅着工が激減。官製不況と批判された。審査期間短縮への寄与が期待されるデータベースだが、情報流出やシステム障害が起きれば、全国の建築確認現場が再び混乱しかねない。耐震強度偽装への対応にもたついた記憶が新しいだけに、建物の安全性に加え、データベースの運用にも万全の「安全策」が求められる。

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